(写真提供:Photo AC)
人生100年時代といわれるなか、「年金だけで暮らせるのだろうか…」と経済的な不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。そのようななか、登録者数11万人超えの人気YouTubeチャンネル『梅子の年金トーク!』を運営している梅子さんは、人には聞けない年金額、年金生活のリアルを、街角の年金受給者にインタビューして発信しています。そこで今回は、『梅子の年金トーク!』を書籍化した著書『聞くのがこわい年金の話 ─ 年金、いくらですか?』より一部を抜粋してお届けします。

すってんてんで、生活保護も断られ 元喫茶店契約社員71歳男性の嘆き

年齢:71歳
性別:男性
職業:投資家
家族:単身
以前の職業:喫茶店契約社員
自宅:持ち家
年金月額:2万円

普段しゃべらないからぎこちないかもしれないけど。

年金は65歳から通常通り受けとりました。月に2万円です。国民年金は納めてこなかったから、デザイン会社の社員だった10年間の間の厚生年金です。

これまでいろんな仕事をしてきたけど、一番長かったのは喫茶店です。経営じゃありません。契約社員かな。

いまは、仕事はしてないです。もう65歳から仕事はまったくないです。それまでは、ホテルの清掃なんかやっていましたけど、いじめが原因で辞めざるを得なくなりました。日中は投資をしています。株です。収入はあるときはあるけど、まぁ赤字ですね。投資歴としては長いです。35年以上やっています。

リーマンショックの前の年にアメリカのサブプライムローンっていうのがあったんですよ。大暴落でしてね。

そのときに全部失っちゃいましたね。数千万円あった財産が全部なくなりました。そのときに、親族に縁も切られましたね。呆れられちゃってね。「もう来ないでくれ」って。急に倒れられたりしても、面倒みられないから籍を抜いてくれっていわれたんで、籍抜いて。いま、そうなんですよ。どこでも。まぁ、そんなもんですかね。しょうがないなと思って。

それでも、すってんてんになった後盛り返して、マンションを買ったんです。ものすごくおんぼろなマンション。100万円もしない。そこにひとりで暮らしています。貯金を取り崩したり、わずかな運用益で生活をしているといった具合です。

本当は不動産投資なんかがいいと思ってたんですけど、なかなか難しいですよね。投資のほうの利益はほんのちょっとですから。3年くらい前も1200円で買った株が50円になったりしちゃいましたしね。