(写真はイメージ。写真:stock.adobe.com)
人生100年時代、現役世代を駆け抜けた後はどのように過ごせばいいのでしょうか。精神科医の保坂隆先生いわく、人生後期は無理をせず「ほどほど」をキーワードに過ごすことが大切とのこと。『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』より、日常生活を元気で楽しく暮らすための知識をご紹介します。

精神の健康を保つために大切な「愚痴」

若い頃は、できるだけたくさんの人と知り合いたい、つきあいたいと思うものですが、年を重ねると、それほど多くの人とつきあうわけにはいきません。体力も気力も若いときと同じではありませんし、だからこそ今後の暮らしでは、人間関係の整理が必要です。

現役時代のままの、顔つなぎのような人間関係からは卒業し、「数より質」で、本当に長くつながっていたい人との関係を深めていきたいものです。

たとえば、年賀状のやりとりを考えてみると、いかにも儀礼的で手書きの挨拶が一言も添えられていないような相手については、翌年の名簿に入れるかどうか、考え直してみましょう。

それは、自分の側の年賀状にも言えることです。印刷した年賀状に何も書き添える気持ちにならない相手なら、思いきって、年賀状のリストから外してしまってもいいのではないでしょうか。

この選択に残った人は、今後も大切にしたい縁があるというわけですね。そこで、これまで以上に時間を割き、より丁寧な対応をしてみましょう。

これまで「今年もよろしく」という一言だけだったら、「のんびりする時間ができました。今度、一緒にお食事したいですね」「春にはお花見にでも行きませんか」など、きちんと相手に届くメッセージを書きこんでみるのです。

このような親しい言葉が添えられていれば、相手も「この人とのおつきあいは大切にしたい」と思ってくれるでしょう。

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