人生100年時代、現役世代を駆け抜けた後はどのように過ごせばいいのでしょうか。精神科医の保坂隆先生いわく、人生後期は無理をせず「ほどほど」をキーワードに過ごすことが大切とのこと。『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』より、日常生活を元気で楽しく暮らすための知識をご紹介します。
シニアのひとり暮らし
日本は世界トップクラスの長寿の国になっていますが、カップルがそろって健康長寿とはいかないのが現実です。
ある調査では、65歳以上の単身世帯は2割を超えているとされ、また、シニアの女性は3人に1人が、男性は10人に1人がひとり暮らしというデータもあります。
しかし、「ひとり暮らしは気の毒」とされたのは昔の話で、同じ境遇の仲間がたくさんいると思えば心強いはずです。
ひとり暮らしのシニアの増加にともない、行政のサービスやシルバービジネスも充実してきました。自治体にもよりますが、デイケアの施設で楽しい時間を過ごす人も多くいますし、自動車の運転免許を返納したシニアに対してタクシー券を配布しているのも行政サービスの一つです。
家事の代行サービスにしても、利用者のニーズに合わせたさまざまなメニューが設定されています。シルバービジネスに参入する企業が増えたおかげで、費用もリーズナブルになってきています。