(写真提供:山田邦子さん)
『オレたちひょうきん族』『邦ちゃんのやまだかつてないテレビ』など数々のバラエティー番組で活躍した山田邦子さん。テレビで見ない日はないというほど、一時代を築いた山田邦子さんは現在65歳。今年は芸能生活45年という節目の年だという。昨年、日本喜劇人協会の会長に就任。自分は演芸の人!と言い切る邦子さんだが、この夏は、22年ぶりに舞台の座長を務めるという。酷暑の中、舞台稽古の合間を縫って、今の心境を聞いた(構成:吉田明美)

前編よりつづく

今回の舞台『ジャニス』で偶然のできごとがありました。共演者の一人、海老澤英紀さんの友人の一人が私の小学校の同級生だったんです。一緒に学級委員をやっていた男の子! 今回の舞台も見に来てくれる予定です。

私はずっと忙しくて、いろいろな同窓会などにも行けず、同級生との付き合いは途切れてしまっていました。みんなもそれぞれ忙しかったと思います。でもね、ここにきて、みんな仕事をリタイアしたり、子育てが終わったりと、時間に余裕ができてきた。自分時間が増えたんですね。それで付き合いが復活しています。居酒屋で飲んだりしていると、タイムスリップしてあの頃の呼び名になったりしますね。

中学生からずっとコンビを組んでいた「のりこ・くにこ」ののりこちゃんも、来ると思います。「のりこ・くにこ」は人気コンビで中高では学園祭のたびに舞台に上がっていたんですが、私が通っていた女子校は芸能活動が禁止だったので、短大に入ってからのりこちゃんと一緒に「早稲田寄席演芸研究会」に参加して、そこで落語や講談、奇術などをやる先輩方と出会いました。

私は「のりこ・くにこ」でこのままプロになれればいいなあと思っていました。というよりもお笑いをやめたくなかった。