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家族の有無にかかわらず誰にでも生じるのが、死後の事務処理です。自分も周りも後悔しない最期を迎えるために、最低限備えておくべきこととは。長く現場に携わってきた専門家が、さまざまな疑問に答えます(構成:上田恵子)

Q. 夫が亡くなって一人暮らし。自分が死んだ後、遠方の子どもの手を煩わせないためにできることは?

A. 希望をまとめて託し、連絡ルートも確保を

 

死後に発生する手続きは、想像するよりはるかに膨大です。必ず誰かが死亡届の提出や遺体の引き取り、各種手続き・支払いなどを速やかに行わなければなりません。残された人が困らないように、そして自分自身が今を安心して過ごすために、3つのポイントを押さえましょう。

1つめは、自分の情報と死後の希望をまとめ、随時アップデートすること。亡くなった後にどうしてほしいかはもちろん、お金のことから好きなものまで、自分に関する情報を書き留めておいてください。

かく言う私も両親を見送った際、普段の暮らしぶりを意外と知らなかったために、誰に連絡すべきか、本人がどうしてほしいかわからず、非常に困りました。

ちょっとした情報でも、死後の手続きを進めるうえで大きな指針となります。情報や考え方は時間とともに変わっていくため、定期的に内容を見直すようにしましょう。