床に座ったNipponboyzの写真
ドラマの撮影場所でポーズを取るNipponBoyzの3人。ヒデキ、ルーク、リョウタ(左から)
「タイに来たらいいと思う」と片言の日本語で謎のイケメンが誘いかけるショート動画がきっかけで、TikTokやXでブレイクを果たしたNipponBoyz。 婦人公論jpでもこれまで、日本にルーツを持つ彼ら3人のうち、移住して、タイを活動拠点にしているリョウタさんにインタビューをしてきました(記事はこちら)。
そんな彼らが今度は「日本から世界へ」を目標に、『東京迷探偵Boyz』という新ドラマに出演されると聞き、インタビューを行いました。前編では、初めての3人そろってのドラマ出演について、役柄と過酷な撮影の裏側をお送りしました。後編では、新たに発見したお互いの魅力、驚異の日本語学習法、そして新しいミドル丈というドラマ形態と今後のNipponBoyzについてさらに掘り下げていきます。(構成:野辺五月 インタビュー全2回の後編)

前編「Nipponboyz新ドラマインタビュー前編」はこちら

驚異の適応能力? 学習法とお互いのキャラについて 

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【NipponBoyz】とは……
「タイに来たらいいと思う」とタイへの観光に導く謎のイケメン3人組。メンバーはリョウタ、ヒデキ、ルークで構成される。彼らは、それぞれモデルや俳優、司会などマルチに活躍するインフルエンサーであり、それぞれが日本にルーツを持つ。まるでデートに誘うかのように呼びかけておいて、「渋滞が大変」だったり「飲み物が甘かったり」というちょっと困った「タイあるある」をコミカルに伝えるショート動画はテンポの良さと不思議な魅力で、大バズリした。結果、今年は日本でのファンミーティングにも成功し、活躍の場を元々いたタイから、日本を含め、世界へと広げようとしている。

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――改めて一緒に仕事して、お互いを「すごいな」と思ったところ、新しい発見があれば教えて下さい。

ヒデキ「最初に感じたのは、ルークの暗記能力です。日本語を習いはじめて間もないのに凄いなって思いました。リョウさん(リョウタ)は、普通に芸人のアレがでてるなと」

リョウタ「芸人のアレって……なんだ?(笑)」

ヒデキ「いや、褒めてんだよ、(芸人の)能力が出てるなって……。
このジャンル(コメディ)には、すごく向いてるなぁと思いました。僕自身の話なんですけど、コメディは普段の性格とはかなり遠いジャンルなので、実は殻を破るのが大変なんです。でも、この2人と一緒だと普通にやれたという実感がありました。将来的にはNipponBoyzから遠ざかったキャラクターで演技に入ってみて、どうやったらミラクルが出てくるのかっていうのも見てみたい。僕の演技に、どれだけ自分を入れないかを試してみたいとも思えました」

リョウタ「僕も本当にルークの適応能力の高さに驚きました。ドラマの中で、意味が分かっていない日本語がめちゃくちゃあったはずなのに、それもしっかり覚えて、長文も話せていたのがすごいなと思いました。ヒデキも、得意な言語ではない日本語で、台本に難しい漢字や読めない字がいっぱいあった中で、全部こなしていて凄いなって思いました」

ヒデキ「ルークのやり方は台本をまず、英語に直して、その文章を1つずつローマ字で書いてから……この部分は、どういうニュアンスで入ればいいか?をまとめて覚えていく形で驚きました。自分は、実は1話目が送られてきたときに、もう本当に分からない漢字だらけで……。語彙力は小6のままで止まっていて」

リョウタ「ああ、なんだっけ?『紛らわしい』?」

ヒデキ「そう、あと『戸惑った』とか。『推理』も分かんなかったですし、『抜け駆け告白』とかも何なの?って……分からないのが、いっぱいありすぎて」

リョウタ「そうだよね(笑)」

ヒデキ「だから、全てをまずChatGPTに入れて、英語に直してから『一文ずつ、こういう意味か……』と確認しました。僕は意味が見えないと演技できないタイプなので、リョウさんに、分からないところは『これどういう意味か?』って聞いて、1回目の読み合わせで監督とも話をして、『できれば言葉をもう少し簡単な方にしてほしい』とお願いしたところもあります」

――ルークさんは?
改めて、メンバーの凄いと思ったことを教えてください。

ルーク「僕は、2人の演技ですね。2人がコメディをできることは元々知っていましたが、普段よりもちょっとレベルの高いものを見られたと思っています。だから、将来的にもっと違うジャンルに……もう少しドラマティックな、ヒューマンドラマなんかもやったらもっと面白いだろうなと思っています。大げさな演技ではなく、現実に根差した、もっとリアルな、感情的なものが見られたらワクワクします」