メールの返信はタイミングが大切(写真はイメージ/写真提供:Photo Ac)
国内のルイ・ヴィトンで販売員として活躍し、11年目には顧客数で全国1位を記録した土井美和さん。その接客スタイルは、目の前の商品だけでなく「お客様の未来」を見据えたものでした。「販売員は、商品を売る人ではなく、ブランドの世界観を伝える存在」。そう語る土井さんが、自身の経験をもとに、言葉遣いや身だしなみ、所作に込めた《接客の極意》を綴った著書『「自分」というブランドを売る 元ルイ・ヴィトン トップ販売員が大切にしてきたこと』から、一部を抜粋してお届けします。

メールは温度が下がる前に返す

LINEやメールでのやりとりが主流になった今、デジタル上でのコミュニケーションは避けて通れません。とても便利ですが、少し間違えると違った形で相手に伝わることもありますよね。

「あれ? なんかそっけない?」「怒ってる?」「お、なんか今日はテンション高いな」

人とのコミュニケーションは、常に相手がどう受け取るかが全てなんですよね。

こちらが一生懸命伝えたつもりでも、相手が誤解していたり、意図が伝わっていなければ、そのコミュニケーションは成立していません。

たとえば、製品の魅力を説明する時に、お客様の知らない横文字の専門用語ばかり並べても、魅力が伝わらないどころか、「独りよがりな接客」に思えて気持ちが離れてしまうことも。

対面であれば、表情から「ちゃんと伝わっていないかも」と汲み取れますが、テキストのメッセージではそうはいきません。

だからこそ、常に読む側の気持ちを考えて送る必要があります。