国士舘大学大学院客員教授・八幡和郎先生は、「近代日本において、全国のどこで生まれても地元の各都道府県に名門高校があり、良質な高校教育を受けることができることは国力の源泉となってきた」と語っています。当連載では、そんな八幡先生の著書『日本の名門高校 - あの伝統校から注目の新勢力まで』から一部を抜粋し、全国の名門高校をご紹介していきます。今回取り上げるのは「開成高校」です。
開成高校 私立/男子校/中高一貫/東京都荒川区西日暮里
東大合格者数全国ナンバーワンを40年間キープ
開成高校は、2025年度入試でも全国で断トツの1位となる149名の東大合格者を出した。昭和52年(1977)に灘高校を抜き、東大合格者数で初めてトップとなった以後、現在に至るまでトップの座を守りつづけている。
初めてベストテン入りしたのは昭和30年(1955)だが、このときのラインナップは、都立高校7校に加えて国立の東京教育大附属大塚、神奈川県立湘南とこの開成だった。
その後の東大合格者数は30名くらいで推移してきたが、昭和40年(1965)あたりから50名を超え、都立高校の学校群(※)の実施によってその優位性が損なわれるなか、さらに80名程度まで合格者数を伸ばした。その後の栄光は上記の通りだ。
ちなみに、一学年の生徒数は、中学300名、高校400名である。
※2~3校が一つの群となり、群ごとに合格者が選抜される制度
