仕事、家事、恋、子育てと、日常を駆け抜けていらっしゃるお嬢様方、おかえりなさいませ。今夜も、執事がとっておきの短歌をご用意いたしました。お疲れの心にひとさじの癒やしになりますよう、どうかごゆっくりお召し上がりください。さて、本日はどんなお嬢様からのお呼びでございましょう……

友だちの恋に、口出しは無用?

他人の恋は豆電球のあかるさで薄い硝子に触りたくなる 小島なお『展開図』

お嬢様おかえりなさいませ。

確か今日は大学時代の同期と女子会でございましたな。どうでしたか。おお、これはこれは華やかなアクセサリー! バッキバキの主張の強いワンピース! 派手なヒール! 絶対合コンや婚活では着られないスタイルのファッション。本音もエグい話も飛び交い、さぞ楽しい女子会だったとお察しいたします!


と、どうやら、そうでもなさそう。何をため息をつかれていらっしゃるのですか? そこで盛り上がった恋バナの一つでもわたくしめに聞かせてくださいませ。と、また大きなため息……。どうやら、その恋バナがお嬢様を心配の渦に沈めているようでございます。


ふむふむ、大親友の恋バナが嬉しくない……それは大親友を取られた嫉妬では?

ふむ、そうではない、ええと、その大親友の相手は、奥さんがいて?! 子供までいて?! ほとんど別居状態で?! ストーップ! ストップストップ。いけません、絶対にいけません、それは不倫でございます! ふ、り、ん!

お嬢様、もちろん止めたんでございましょうな? 何?! 止めてない?! 彼女の責任だから? 私は彼女の人生に責任持てないから下手なことは言えないと? 

ううう……でしょうがそれは道に外れることでございます! じゃあそうやって本当に久しぶりに恋人ができた友人に言えるか? うむ……、うむ……、確かに、ようやく人と愛し合えるようになったことは喜ばしいこと、でもー、でもー。

ふむ、確かにご友人との関係性が変わるたび、どこまで足を踏み入れていいか悩むのは女性の常というもの。パートナーとの関係に悩んでらっしゃっても、じゃあ別れなよ、とも言えないものでしょうし、逆に頑張りなよ、とも言いづらいもの。お仕事、結婚、出産、育児と道が様々になるたび痛感することでございましょう。特に恋というトピックスはセンシティブ。それダメそう……、と思っても、本音を言うことだけが優しさではないのも事実でございますな。