作曲の意図が伝わると嬉しい
今はコロナ禍ということもあり、エネルギーが有り余っているのか、コンサートがとても楽しみです。コンサートでいただくお客様の感想には全部目を通していて、私の作曲の意図や、思い描いたことを汲んでくださる方がいらっしゃると本当に嬉しくなります。そんなコミュニケーションの場としてもコンサートをとても待ち遠しく感じています。
ピアノを習い始めたのは3歳から。母に連れられて通っていました。バレエやリトミックなど他の習い事はやめてしまったのですが、ピアノだけは続けることができました。演奏だけでなく、ピアノ曲を作曲するということも幼い頃からやっています。作曲の先生には「その日の気分や出来事を日記や本を書くように」と指導され、母に手伝ってもらいながら大きな五線譜に音符を綴っていました。
安室さんとSPEEDが好きで憧れて
とはいえ、ピアノ以外の時間は、夏にはいつも真っ黒に日焼けして、野山を駆け回って遊ぶ子ども時代。セミやキジの声で授業が中断するような、兵庫県の大自然の中で育ちました。だから今でもロケで山などに行ってもぜんぜん平気ですし、虫でキャーッて言うようなタイプではないです。(笑)
ずっとピアノを続けてきて、クラスの合唱の伴奏などもしていました。そして、小学校卒業の謝恩会の時に、「奈緒ちゃん何か弾いて!」と突然クラスメイトに頼まれるという出来事がありまして。安室奈美恵さんが大好きだったので、その場でアレンジを加え即興で「Can you cerebrate?」を弾きました。
歌の伴奏ではなく、私自身のピアノを聴いてもらったのは初めて。その時のみんなの喜んでくれた顔、その場の高揚した雰囲気が私にとって忘れられない思い出になったのです。その体験は、発表会とも何かが違っていて、人前で表現をするということはこんなにも楽しいものなんだ、と心に刺さりました。その体験が、ライブで演奏することの喜びにつながっているような気がします。