この連載では京都ならではの美しい小物を紹介。今回は手仕事らしいあたたかみを感じさせる意匠を施した錫の掛花入です(小物選・文=ふくいひろこ 撮影=山形屋平兵衛)
清課堂
月形の花入〈錫 望月掛花入〉
暮らしに上質な時間をもたらしてくれる
満月のすがたを写した錫の花入で、手仕事によるあたたかみを感じさせる意匠です。ゆるやかにカーブを描く表面が、白く輝く月のようにやわらかな光を放ち、ただ壁や柱などに掛けておくだけでも楽しめます。もちろん秋草を添えて、季節の深まりを味わうもよしです。
清課堂は江戸後期の天保九年(一八三八)、錫師として創業した専門店で、神社仏閣の荘厳品から、茶道具、日常使いの器までさまざまな錫器を制作販売しています。銀や銅などの素材も扱いますが、いずれもシンプルながら美しいフォルムが特徴。日々の暮らしにちょっと上質な時間をもたらしてくれる道具に出会えるお店です。
\もう一品/
錫製のぐい呑み。お酒の味わいも変わりそうなひと品。
〈錫 鎚目ぐい呑み 小〉各6600円
※記事内の商品価格はすべて税込です
清課堂
京都市中京区寺町通二条下る妙満寺前町462
電話:075・231・3661
営業時間 :10時~18時 月曜休
取り寄せ方法:電話、ホームページオンラインショップ
公式ホームページ: https://www.seikado.jp