Are you going to the firework display tonight?
今夜の花火大会に行きますか?
firework display
(花火大会)
爆破犯の人形を燃やす?
ちょっぴり怖い、イギリスの花火大会
花火の季節ですね。花火は英語で、firework(ファイアワーク)といいますが、種類によって、いろいろな単語があります。線香花火は、sparkler(スパークラー)。「キラキラ」を表す、sparkleの派生語です。
一般的な打ち上げ花火は、Roman candle(ローマン・キャンドル)といいます。直訳すると「ローマのロウソク」。ルネッサンス期のイタリアで鑑賞用の花火が人気になったことに由来するそうです。
Catherine wheel(キャサリン・ウィール)という柱に付けて楽しむ回転花火もあります。Catherineとは車輪で拷問された、キリスト教の聖人・カタリナのこと。18世紀になって、この聖人の名が花火に使われるようになったのです。これは昔のブラックジョークでしょう。
また、「花火大会」はfirework display。アメリカで最も大きな花火大会は、イギリスから独立した日を祝う7月4日、Independence Day(インディペンデンス・デイ。独立記念日)に毎年行われます。しかし、僕はイギリス人の父とアメリカ人の母との間に生まれたので、この日は複雑な気持ちになります。母の先祖は独立戦争でアメリカのために戦い、いっぽう父の先祖はイギリスのために戦ったのです。戦時下に、両親の先祖同士が撃ちあわなかったことを願います。
イギリスで花火といえば、毎年11月5日に行われるGuy Fawkes Night(ガイ・フォークス・ナイト)です。Guy Fawkesは1605年11月5日、イギリスの議会を爆破しようと企んで失敗し、処刑された人物。Guy Fawkes Nightには、大きなbonfire (かがり火)で、花火を打ち上げます。そしてGuy Fawkesの人形を、かがり火の上に置いて燃やすのです。
その少し不気味な雰囲気は、ハロウィンに似ているかもしれません。漫画などの影響もあって、Guy Fawkesをモデルにした奇妙なマスクと帽子を被った姿も有名になりました。ちなみに、男を意味するguyというスラングは、このGuy Fawkes に由来します。