(イラスト◎大野舞)
スピリチュアリストとして、さまざまな角度から読者のお悩みに答え、生きる指針を示してくれる江原啓之さん。現在は熱海に在住し、ていねいな暮らしをしながら日々「生きる上で大切なこと」を発信し続けています。『婦人公論』のリニューアルにあたって始まった新連載「〈幸せぐせ〉を身に着けよう」。第回1は「幸せな人には理由がある」です 

不幸ぐせが染みついた
「なんで私だけ」という思考

人はつい不幸の数を数えがちです。幸せなのに実感が足りないとでも言うのでしょうか。不幸の数を数えるのは、まさに「不幸ぐせ」。今回から始まる連載では、そんな不幸ぐせを払拭し、真逆の「幸せぐせ」を身につけるコツを伝授しましょう。

読者のみなさんにお聞きします。あなたは、仕事や夫のグチを何気なく言っていないでしょうか。

友人から、「そうは言っても正社員よね」「夫がいるだけいいじゃない」とツッコミが入り、初めて自分は人から羨ましがられる環境にいるのだと気づく。自ら「幸せだ」と言うのは自慢のようで感じが悪いから、逆のことを言ってしまう場合もあるでしょう。いずれにしても、「なんで私だけ」という思考になっている方は、不幸ぐせが染みついていることにほかならないのです。

不幸ぐせが不幸を呼ぶのは明白です。不平不満ばかり言う人のそばには誰も寄りたくないもの。グチばかり言う人からは友人も去り、「なぜ私には友だちがいないの?」と、さらなる不平不満を抱えるハメになってしまう……。

人というのは手に入れたものより、足りないもののほうに目がいきがちです。「このダイヤの指輪を買ったら、一生幸せ!」と言いながら、いざ手に入ったら、また別のダイヤに目がいく。隣の人が違うものを持っていれば欲しくなるのもよくある話です。その強欲さが、不幸の数を数える大きな原因になっているのでしょう。

では、「幸せぐせ」とは、具体的にどういうものか。代表的な4つのくせを挙げてみましょう。

1)後ろを向かない

2)根に持たない

3)素直

4)笑顔

これらは私が向き合ってきた相談者のなかで、人生を好転させられた人たちが持っていた幸せぐせです。