時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは東京都の70代の方からのお便り。息子も夫も逝き、大晦日は一人かと寂しく思っていたTTさん。娘から声がかかり、娘のところで正月を過ごすこととなりましたが――。
娘夫婦と過ごす正月
息子も夫も逝って、大晦日は一人で過ごすのかとあきらめていた。すると娘から電話があり、「正月は私のところにおいで」と誘われ、本当にうれしかった。着替えや下着、おむつをリュックに入れ、どっこいしょと背負って娘の家へ出発。ムコ殿が優しく迎え入れてくれた。
元日の朝。お年玉を娘夫婦や孫娘に渡すと、思ったより喜んでくれる。孫娘はお返しにと素敵なハンカチをくれた。ちょうど新調しようとしていたのでうれしい。
孫娘は恋人と同棲を始めたというので、なにかコーヒーセットでも、とお祝い金3万円を渡す。当然、大変な喜びよう。
すると娘があわてて飛んできて「そんなことしなくてもいいのに」と言ったが、もっと素直に「ありがとうお母さん」と言えないものかと思う。