うつ病から認知症に移行し、要介護となるケースも
また、うつ病で気力がなくなった人が認知症と間違われるケースもあります。この場合は自分が病気だという意識の有無が、ある程度の参考になります。
うつ病の人は「なんだかおかしい。うつなのかもしれない」と、自分でなんとなく認識できます。あるいは、家族や知人から「あなた、おかしいよ。病院に行ってみては」と言われれば「そうかな、そうかもしれない」と思うものです。
しかし、認知症の場合は本人に自覚がなく、周囲から「おかしい」と言われても意に介さず、時には「私は至って正常だ!」と怒り出します。
もっとも、特に高齢者はうつ病から認知症に移行し、要介護となるケースが多いものです。気分が落ち込む、やる気が出ないなど異常を感じたら早めにかかりつけ医、または心療内科に相談することをおすすめします。
「朝日を浴びるとうつがよくなる」とよく言われます。朝日を浴びると体内時計がリセットされ自律神経が整う、幸せを感じる脳内物質「セロトニン」が分泌されるといった理由があげられています。
規則正しい生活をすることでうつの予防には効果があると思いますが、うつ病を治すまでには至りません。やはり、適切な治療を受けることが必要です。それによって、将来的に認知症リスクを下げられるかもしれません。
※本稿は、『その選択が健康寿命を決める』(マイナビ出版)の一部を再編集したものです。
『その選択が健康寿命を決める』(著:森勇磨/マイナビ出版)
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