独身、フリーランス。世間から「大丈夫?」と思われがちな40代の小林久乃さんが綴る「雑」で「脱力」系のゆるーいコラム。読んでいるうちに、心も気持ちも楽に軽くなる……。ただ「手抜き」のテクニックを勧めるだけではなく、年齢を重ねたことで得た「脱力」による省エネによって、次へのエネルギーを担保していこう! というのが、本企画の主旨。 第5回は「友達は3人くらいいればそれでいい」です。
友達は何人欲しいですか?
新聞のお悩み相談の投書や、年代問わず女性誌のテーマとして挙がってくる「友達が欲しい」という声、声、声。特に30〜40代の女性に対して、顕著に見られる共通の悩みだ。
「ちょっとしたことを相談できる友達がそばにいてくれたら」
「気軽に電話がかけられる相手が欲しい」
「悩みを聞いて欲しい」
気持ちはよく分かる。40代後半、折り返し地点を回ろうとしている私にも、若かりし頃そういう時代があった。仲良しだった友達や姉妹が結婚、出産を打ち上げ花火のようにボンボンと繰り返していた頃。世間から「自由でいいわね」と言われていた独身女にとって、生活環境の変わった友達は縁遠くなっていた。こちらから声をかけづらいし、かといって相手の立場をうまく慮る経験値もなかったからだ。
とはいえ、そこでくすぶっていても仕方なし。たまたま私は、新しいコミュニティを探すエネルギーや時間を持ち合わせていたので、乗り切れた気がする。
のっけから結論を言ってしまうようだけど……友達がいないと悩んでいるとしたら、それは、そういう時期に差し掛かっているだけかもしれない。女性の人生は、その人のタイムスケジュールによって大きく変わるもの。進学、就職、結婚、出産、育児、離婚、再婚、自身や家族の病気、介護などの家族問題、夫の転勤など、男性よりも選択を迫られる場面も多く、実にめまぐるしい。ただこれも中高年と呼ばれる年齢になると、次第に落ち着きを取り戻す。身軽になり、20代で遊んでいたような感覚に戻ることができる場合もあるので、安心してほしい。
と、一旦締めたところで、ありがたいことに、少ないながら友達がいてくれる私から、友達の作り方、縁の結び方についてつらつらと。