若者の消費志向の変化

また、JSコーポレーションが高校生を対象に行った「お小遣い額 お小遣いの使い道(2023年調査)」によれば、毎月もらうお小遣いの額は約半数が5000円以下であることがわかっている。

物価の高騰や交際費の上昇を考慮に入れると、大学生も高校生も満足のいく消費体験を求めるのならば、もらっているお小遣いだけでは十分とはいえないだろう。

『タイパの経済学』(著:廣瀬涼/幻冬舎)

不景気により若者の消費志向も変化している。

昭和後期や平成初期には高度経済成長やバブルの名残りもあり、「いい大学に入り、いい企業に就職する」「結婚して盛大に結婚式を開く」といった誰もが描きやすい画一化された幸せが存在していた。

親の敷いたレールがまさにこれで、世間様と比較したときに、型にはまった生活ができているということ自体が幸せととらえられていたのかもしれない。