サブスクで目的を達成するという価値観
このような背景から、お金に余裕がないが、時間と情報はたくさんあるからと、お金をかけずに娯楽を楽しみたいと考える若者も多い。
そのなかでも、「フリーミアム」のように「基本的サービスや商品を無料で提供するフリー」と「より高度なサービスや商品を有料で提供するプレミアム」をあわせて収益を確保するビジネスモデルにニーズが高まったり、わざわざモノを購入せずにサブスクで目的を達成するという価値観を持つZ世代も増えている。
アメリカの経済学者セオドア・レビットが著書で、「ドリルを買いにきた人が欲しいのはドリルではなく『穴』である」と記している。
高度経済成長期やバブル期のような、モノを購入すること自体から得られる幸福感、モノに溢れた生活を送ることによる幸福感よりも、モノを使用することで得られる効用そのものに重きを置いているともいえるだろう。