未婚男女の7割前後は親と同居

また、’21年時点で、7割前後の未婚男女(18~34歳)は、いずれも親と同居しています(「第16回出生動向基本調査」)。

この割合は、私(弊社)が積水ハウスと2年間マーケティング調査を続け、「同居親子(母娘)」に向けた新たな住まい(「CASA figlia(カーサ・フィーリア)―娘と暮らす家」)を開発した’06年当時から、さほど変わりません。

山田教授は「近年の親世代は寿命が長く、子世代が40歳を過ぎても、彼らの精神的支柱として健在であるケースが多い」といいます。

ゆえに、子どもたちは自身の老後不安を感じながらも、自分を愛してくれる存在が身近にいる現状に安心し、「結婚は、いい人が現れてから考えよう」などと、つい先送りしてしまうこともあるのでしょう。

※本稿は、『恋愛結婚の終焉』(光文社)の一部を再編集したものです。

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