ホテル水圧問題

海外では水道事情のせいか水圧が低いところも多いのですが、問題はそれだけではありません。

シャワーが天井や壁に固定されていて自由に体じゅうを洗えるハンドシャワーではない場合が結構あります。ニューヨークのミッドタウンにある小洒落たブティックホテルでさえそうでした。

欧米在住の友人に聞いた話だと、彼らのシャワーの概念は、空から降ってくる雨と同じ感覚で、だから天井に固定式のところが多いのだとか。

清潔好きの日本人が小さなホテルに大勢泊まる場合も要注意です。

みんなが日本と同じ感覚で大量にシャワーを使うと、お湯の供給が間に合わず途中で水になってしまうことがあるからです。

次にタンクのお湯が溜まるまで、運が良くても水シャワー。そのような場所ではシャワーを使うタイミングを考えましょう。

スコットランドの小洒落たコテージに泊まった時に、まさにそんな経験をしました。

そこではあまりバスタブにお湯を溜めて使うことはないらしく、バスタブに溜めると、次に使う人がシャワーのお湯がなくなる事態に。他の人がバスタブに浸かったため、私は冬の寒いスコットランドで途中から水シャワーを使う羽目になりました。

そんな経験が何回かあり、海外の小さなホテルでは、シャンプーやボディソープの量をいつもより少なめに使うようにしています。お湯が出ず、泡だらけで呆然としたくないから。海外で思い知る日本の水道事情の優秀さですね。

※本稿は、『大人の旅はどこへでも行ける 50代からの大人ひとり旅』(扶桑社)の一部を再編集したものです。


大人の旅はどこへでも行ける 50代からの大人ひとり旅』(著:地曳いく子/扶桑社)

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