「私のおしゃれは今、大きな転換期。見直したり、手放したりしながら、新たなワードローブを構築中です」(写真提供:扶桑社/撮影:山田耕司)
50代から始めたファッションブログが人気となり、現在はインスタや雑誌、著書で等身大のコーディネートを発信する金子敦子さん。60歳を迎え、「やりたいことは先送りしない」と決めたといいます。自転車や登山の趣味を始めたことで、「軽さ」の大事さを実感したという金子さん。人生の軽量化を進めていくセカンドステージで、見えてきたものは――。

着たい服しか持たない

35歳で出産し、子育てで時間の余裕がないなか、38歳で看護学校に通い始めて看護師に。毎日を過ごすだけで精いっぱいだった40代を経て、50代で子育てが一段落し、おしゃれに熱中。

多くの服を買って、片っぱしから着てみて、わかったことも、失敗したこともたくさんあります。今、ふり返ると、自分なりの好みや方向性がわかったのはよかったけれど、おしゃれに走りすぎて、偏っていたかなと思います。

60歳になって少し熱が落ち着いて、別のことに意識が向くようになりました。3年前に再開した登山に加え、60歳で始めた自転車の影響もあって、私のおしゃれは今、大きな転換期。見直したり、手放したりしながら、新たなワードローブを構築中です。

今は毎日のように自転車に乗るので、以前はオフに着ていたワンピースやロングスカート、長めのトップスはあまり着なくなりました。チェーンに巻き込まれやすいワイドパンツは、裾を留めればはくこともできますが、ちょっと面倒。

もともとオーバーサイズが好きでしたが、風の抵抗があると前に進みにくいので、ジャストサイズを選ぶようになりました。

最近の定番は短めトップスとテーパートパンツ。動きやすくて、汗をかいても乾きやすい登山用の服の出番も増えています。