長期的な人生設計を
民間の賃貸物件は、今現在、高齢者になると本当に部屋を貸してもらえません。この先は日本の人口がどんどん減り、高齢者が増えてくるので状況も変わるかもしれませんが、劇的に変化するとは私には思えません。
だから目先のことだけでなく、この家賃を自分は死ぬまで払い続けることができるのか、ということを考えて欲しいのです。
働いている間は払えても、いつか体力的にも働けなくなる時がきます。賃金だって下がることはあっても、高齢者になって上がることは、普通はほとんどないと思います。
長期的に人生設計をすることは、本当に重要なことだと思っています。
先日も50歳前後の夫婦が、家賃を滞納しているということで家主からご相談を受けました。二人の収入内で生活ができず、消費者金融からもお金を借りていました。
連帯保証人になっている80歳近いお父さんが代わりに払ってこられましたが、「もう援助を続けるのは無理だ……」となり、訴訟手続きになったのです。
50歳前後の夫婦が家賃を50万円も滞納しているということは、貯金を隠しもっていたら話は別ですが、基本はお金がないということ。この年代で貯金がないというのは、本当に将来が厳しいことでしょう。