「ケアを中心に支え合える世の中へ」
選考委員 浅倉むつ子さん
選考委員を代表して登壇した浅倉むつ子さん(早稲田大学名誉教授・ジェンダー法)は、「4つの団体の方、それぞれが創意工夫を持って楽しみながら活動に取り組んでおられることがよくわかりました。心より御礼とともに感謝を申し上げたいと思います」と語りました。
今回は受賞に至らなかったものの、さまざまな取り組みを伝える多くの応募があったことに謝意を示し、「そのことに選考委員もどれだけ励まされたかわかりません」と話します。
「コロナ禍や世界各地での紛争、気候変動という状況の中ではじまったこの樋口恵子賞ですが、こういう時代だからこそ、『ケア』の重要性が浮かび上がってきています。かつては育児や介護といったケアはほとんど顧みられない労働でありましたが、コロナ禍のなかでケア労働のかけがえのなさを多くの人が知ることになりました。ケアを中心に支えあう世の中が、私たちそれぞれが暮らす地域のなかから生まれることを祈っております」と結びました。