スマホの写真は泥棒への情報提供

家の防犯対策をしっかり行ったとしても、気のゆるみから狙われるケースもあります。最もリスクが高いのがSNSです。「今旅行に来ています」という投稿は、泥棒に「今わが家は留守です」と教えているようなもの。

SNSは不特定多数の人が見ていると心得ましょう。旅行先で素敵な景色を見たら「友達に教えたい!」という気持ちもわかりますが、写真は必ず「行ってきました」と過去形で投稿してください。

「SNSはやっていないから大丈夫」と思った方、LINEなどで写真を送ってはいませんか? 親しい相手だとしても、危険な場合があります。あなたは使っていなくても、その人がうっかりSNSに写真を転載してしまうかもしれません。

自宅が特定されかねない写真も要注意。「近所のお気に入りのカフェ」などの表現は、家が近いとバレますし、ほかには写り込んだ電柱の番地表示から特定される場合も。また、「今日はAホテルでランチです」といった投稿は、「この人の家はお金がある」と思われるので、内容にも気を配るべきです。

生活パターンも見直してみましょう。毎日同じ時間に家を出て、同じ道を通って同じ時間に帰るという生活は狙われやすい。いつ在宅で、いつ出かけているのかわからないライフスタイルが防犯に繋がります。

そして最も注意してほしいのが、帰宅時の玄関前。夜道は気をつけていても、ここまでくれば大丈夫と思いがちです。隙をついて近づいてきた不審者が、鍵を開けた瞬間家に押し入る、といった事例も少なくありません。

自宅に到着したという安心感がある瞬間こそ気を引き締める癖をつけてください。

また逆に、家に入った瞬間に少しでも異変を感じたら、すぐに外に出ること。空き巣が潜んでいることがあります。躊躇せず警察を呼び、安全が確認できるまでは外にいてください。

防犯で肝心なのは、「どれだけ事前に準備したか」と、「常に被害にあうかもという意識」です。特にシニアは狙われやすいと念頭に置き、泥棒に嫌われる家を目指しましょう。