源泉かけ流しの定義

だから、全てが「なし」と書かれていれば、それはたしかに源泉かけ流し。

しかし、一部が「あり」と書かれていた場合は絶対に源泉かけ流しではない、とも言い切れません。ここが厄介なところです。

『女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』(著:永井千晴/幻冬舎)

加水・加温・循環・濾過・消毒のうち、どの加工をどこまで許容するかが、識者や団体によって見解が分かれているのです。

なぜなら、この加工が「必要」な場合もあるし、「泉質に差し支えない範囲」な場合もあるから。

源泉かけ流しの定義は、実はものすごくあいまいなものなのです。

飯塚玲児氏の『温泉失格』によれば、「加水・加温・循環・濾過・消毒すべてNG」と語る人もいれば、「加水・加温については、許容する場合もある」と語る人もいるし、「加水・加温・循環はNGだが、条例によって定められている点から消毒については問わない」と語る人もいるとか。

だから、「自分的には、どこまでが源泉かけ流しなのか」の指標を持つことで、温泉の良し悪しも考えやすくなると思います。