しぎはらさん「第一印象は色で決まる、と言っても過言ではありません」(写真提供:Photo AC)
皆さんは、どのような基準で着る服を選んでいますか?2021年に消費者庁が全国の男女2,000人に行った調査によると、7割以上の人が服を購入する際に「価格」「デザイン」を重視するそう。「ファッションにも理論や仕組みがあり、それを知るだけで簡単に『センスのいい着こなし』ができます」と語るのは、ファッション・プロデューサーのしぎはらひろ子さん。しぎはらさんは、「第一印象は色で決まる、と言っても過言ではありません」と言っていて――。

服選びにカラー診断は無用!

今や「パーソナルカラー診断」は常識のようになっていて、今ではSNSの自己紹介代わりに「私はイエベ」「私はブルベ」と言っている人もいますね。

ですが、服を選ぶときにはこうしたカラー診断の理論を自分にあてはめる必要はありません。なぜかというと、カラー診断は基本的に「首の真下にある色を、あなたの顔に反射させ、いちばん美しく見える色はどれなのか?」を調べる診断だからです。

ファッションの目的は、単に顔色をよく見せることではありませんよね。

「こんにちは」と相手の前に現れたときの姿がどういう印象を与えるか、が最も大切。

第一印象は色で決まる、と言っても過言ではありません。なぜなら、面積が大きな洋服の色が持っている色彩心理のイメージが着ている人の印象を左右しやすいからです。ですから、服の色のことを優先的に考えていいと私は思います。

もちろん「顔映りがよい、悪い」という現象は実際にありますが、顔に映り込んで大きく影響するのは首の真下の色と、髪色、わずかに影響するのが瞳の色です。気になるなら首元にスカーフやストールを巻いたり、デコルテが大きく開いたデザインを選んだりすれば似合うか否か?という問題は簡単に解決できます。