皮質下白内障

また、水晶体の核ではなく外側、水晶体線維細胞のタンパク質の濁りによって起こるものは「皮質下白内障」です。

正常な水晶体をつくる水晶体線維細胞は、規則正しい細胞配列で透明性を保っているのですが、線維細胞のタンパク質が「糖化」などのメカニズムによって、徐々に変化し、タンパク質の集合体をつくってしまうのです。すると細胞の配列が乱れ、光が乱反射してまぶしく見えたり、かすんで見えたりします。

『100年視力』(著:深作秀春/サンマーク出版)

核白内障と皮質白内障の原因になりやすい要素としては一般的に、加齢、紫外線照射、栄養状況、アルコール摂取、糖尿病、薬剤、家族歴などとされてきました。さらには、水晶体の物理的な外傷や、炎症などによる代謝異常などとも関連します。

とくに注意が必要なのが、紫外線や短波長のLEDなどの「光の害」です。水晶体の細胞内タンパク質のトリプトファンは、紫外線を吸収すると活性酸素を生み出します。この活性酸素が、先に述べたタンパク質の集合体をつくり、水晶体が濁るのです。

さらに、糖質のとりすぎも細胞内タンパク質の糖化を加速させ、濁りの原因として大です。

先にお伝えした、光の害から目をまもること、そして、糖化や酸化を防ぐため、「糖質制限食」を中心にした食生活に改めることを普段から意識してください。