深作先生「白内障は、年齢を重ねれば誰でもなる可能性がある」(写真提供:Photo AC)
厚生労働省が公表している「令和4年簡易生命表」によると日本の平均寿命は、男性が約81歳、女性は約87歳と、世界と比較してもトップレベルの長寿です。「人生100年時代」という言葉を耳にすることも増えましたが、実は「目の寿命」は60~70年ほどだとか。「健康長寿をかなえるなら『長持ちする目』は必須」と話すのは、深作眼科院長の深作秀春先生。さらに深作先生は「白内障は、年齢を重ねれば誰でもなる可能性がある」とも言っていて――。

白内障は誰にでも起こる「老化現象」

白内障は、年齢を重ねれば誰でもなる可能性がある病気です。しかし、白内障を引き起こす原因と予防法について知ることで、発症をずっと遅らせることが可能です。

そもそも目の中のレンズである水晶体は、細胞としては爪や髪の毛と同じ系統(内胚葉、中胚葉、外胚葉の3種のうちの外胚葉系)なので、生涯成長を続けます。

幼児の頃の水晶体の直径は6~7ミリ程度ですが、80歳代などでは9~10ミリほどに直径が大きくなります。

水晶体上皮細胞と水晶体線維細胞によりできる水晶体は、年輪のように重なって層を増やし、重なっていくことで圧がかかるので、最初にできた中央の核部分は、周りから押さえ続けられ、硬くなり、色味も黄味がかっていきます。この密度が濃く、色味が黄色くなり硬くなったものを「核白内障」といいます。

この変化は、年齢を重ねると誰にでも起こる、老化と言えます。

核白内障は進行するとより硬くなり、水晶体の核の色が黄色から褐色へと色味が変化します。また、この濁りのために視力が落ち、さらには褐色になると反対色である青や紫の色が吸収され、青や紫色を黒色と誤認するようになります。

派手な紫色のズボンを黒色だと思ってはいていたとか、左足に黒色、右足に濃紺色の靴下を誤ってはいていた、といったことが起こるようになります。