「よっしゃ、イケる。俺って天才なんちゃうか?」と

つながりといえば、10年ほど前から大阪市内で経営している小中学生向けの学習塾「寺子屋こやや」も、いくつものピースがピタリと合わさって生まれたもの。

そもそもは、塾講師の職を失い困っていた大学時代の友人に、「俺が出資するから塾やらへん?」と持ちかけたことが発端でした。その代わり、どんな家庭の子も通える低料金の塾にしてほしいと頼んだんです。

「かしこ」(関西弁で賢い子の意味)をもっとかしこにする進学塾ではなく、全体のレベルを底上げする補習塾を作りたかった。みんなが少しずつ賢くなり切磋琢磨し合うチームになったら、いつか地球温暖化を根本から解決してくれる天才だって現れるかもしれません。

実は僕、次の世代に美しい地球を残すために何かしたいと、ずっと考えていたんです。だって僕が子どもの頃は真夏でもグラウンドでサッカーをしていたのに、未来の子どもたちができないのはつらいじゃないですか。チャンスが来たと思いました。

まだ芽が出ていない大卒の若手芸人に講師を務めてもらえば、彼らの収入にもなる。次々に浮かぶアイデアがすべてつながったとき、「よっしゃ、イケる。俺って天才なんちゃうか?」と思いましたね。(笑)

子どもたちの親御さんが支払う塾代は、大阪市の小学5年生~中学生を対象にした塾代助成制度(上限月1万円)を活用して、月5000~6000円ほどです。大手の学習塾だと月6~7万円かかることもありますから、かなりリーズナブル。

若手芸人たちの面白くてわかりやすい授業のおかげで、子どもたちは楽しみながら苦手を克服し、進学実績も好調です。

今は信頼できる後輩に運営を任せ、僕は経営者という役回り。儲けという意味では、マイナスこそあれプラスはなし。報酬はもらっていません。でも、いいんです。これは子どもたちへの投資ですからね。

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