山で出会った、だれかの食った柿

ネイリストは皮膚の知識のものすごく豊富な人で、聞けば何でも答えてくれた。足のケアをしてもらいながら、その道のマスターと質疑応答しまくった1時間半。あたしはこういうプロ根性のすごいマスターにクラクラっとなっちゃうのである。ズンバの先生もそうだったし、バレエの先生もそうだった。

子(ネイリスト)ノタマワク。

「爪って死んだ組織なんですよね。髪なんかと同じ。呼吸してない。死んだ組織だから乾燥するんです」

「健康な爪は柔軟性があり、よくたわんで折れません」

「爪噛みとささくれはセットなんです。唾液がつくと乾燥するのが早い」

「爪切りは時々買い換えて。刃先がまっすぐなのがいい。百均の安いのでも、古いのよりはいい。根元に対してまっすぐ切ってやるといいんですよ」

「かかとはね。こすって全部取っちゃおうとするのはよくないですよ。硬くなるのは皮膚の防衛本能で、身体には必要なんですから。軽石じゃなく、かかと専用のヤスリを」

「水分と油分を自然に補えていた子どもの頃とは違う。手にもハンドクリームを。足にもハンドクリームを。爪にもハンドクリームを。全身にも保湿のローションを」

「水仕事するときには必ず手袋を。洗剤が乾燥を進めるから」

「ハンドクリームは、続きもしない高い化粧品より、ヘパリン類似物質入りの医薬部外品を(おすすめされたのはコーセーのカルテというハンドクリーム)」

 子(ネイリスト)ノタマワク。まだいっぱいある……。