『東京ブギウギ』が生まれたキッカケとはーー(写真提供:Photo AC)
NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』。その主人公のモデルである昭和の大スター・笠置シヅ子について、「歌が大好きな風呂屋の少女は、やがて<ブギの女王>として一世を風靡していく」と語るのは、娯楽映画研究家でオトナの歌謡曲プロデューサーの佐藤利明さん。佐藤さんいわく「シヅ子のために、戦前、戦中と音楽面で彼女を支えてきた服部良一が作ったのが『東京ブギウギ』だった」そうで――。

東京ブギウギ

1947(昭和22)年12月30日、正月映画として鳴物入りで封切られた『春の饗宴』(東宝・山本嘉次郎)は、帝国劇場をモデルにした戦前からの劇場を舞台にした一夜の物語。

ここで笠置シヅ子演じる大阪のレビューの人気スターが「センチメンタル・ダイナ」を唄い、満場の歓声を浴びる。

客席からの「東京ブギ!」のリクエストの声に応じて「『東京ブギ』でございますか? まぁ、皆さま余程お好きなんですのね、じゃぁ、やりましょう!」とオーケストラボックスの指揮者を促す。

それまでドレスを着ていた笠置は、カジュアルなワンピースに着替えて、ステージに再登場して「東京ブギウギ」を唄い出す。

レコード発売は、翌1948(昭和23)年1月だが、映画のなかの観客たちは、みんなこの曲を知っているのだ。

日劇ダンシングチームを率いて、舞台せましと縦横無尽に歌い踊るシヅ子のパフォーマンスに圧倒される。