総務省の人口推計によると、日本の死亡者数はここ数年で増加傾向にあり、2022年には150万人以上の方が亡くなったそう。そのようななか、「高齢化と孤立化で無縁遺骨になる可能性は誰にでもある」と話すのは、朝日新聞記者の森下香枝さん。森下さんによると、「終活情報登録事業を開始する自治体も出てきている」そうで――。
東京都豊島区が23区で初の終活登録
サンシャインシティなど超高層ビルが立ち並ぶ東京・池袋。高齢者でにぎわう巣鴨。2つの街が位置する豊島区は、区と市では、ひとり暮らしの高齢者が日本一多い。
国勢調査(2020年)によると、65歳以上の人口に占めるひとり暮らしの割合は約36%にのぼる。
東京都監察医務院の統計によると、単身世帯で自宅で亡くなる「孤独死」をした65歳以上の高齢者は、2020年に23区内だけで約4200人に達した。
5年前より1千人以上も増えた。
豊島区の2020年の孤独死(65歳以上の高齢者)は137人。5年前は129人だった。
区は「終活あんしんセンター」を開設し、2022年4月から23区では初めて、終活情報登録事業を開始した。