夫は領事館の人に、旅行先で親切にしてもらったことを話したそうだ――(写真はイメージ。写真提供:photoAC)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは愛知県の70代の方からのお便り。昔、夫婦でトルコに旅行したとき、忘れられない出来事があったそうで――。

旅先の恩を返しに

夫が23年2月に起きたトルコ地震の被災者へ寄付をするという。商店街の募金箱ではなく、名古屋のトルコ領事館へ直接持っていくことに。

自転車で出かけて行った夫は、受付で募金したい旨を告げた。募金箱に入れるものだと思っていたら、別室に通され、「チャイ」をご馳走になって、寄付金の領収書までもらったそうだ。

通訳を交えて館員とお喋りをした、という話を帰ってきて得意げに報告する。「もうちょっとたくさん寄付すればよかった」とも言っていた。

ずいぶん前、夫婦でトルコを旅行した。郊外の町へ列車で行こうとしたが行き方がよくわからず、現地の若者たちに聞くと親切に教えてくれる。

それどころか、一緒に列車に乗り込んで、私たちが間違えないかを斜め前の席から見ていてくれるのだ。