『制御性T細胞』と腸内細菌の深いかかわり

「免疫抑制の働きをする細胞はいくつかありますが、中でも注目されているのが『制御性T細胞』です。この細胞が、アレルギー疾患をはじめ、炎症性疾患、自己免疫疾患などを引き起こす、過剰な免疫反応を抑制する中心的な役割を果たしていることがわかりました」(内藤先生。以下同)

この制御性T細胞と、私たちの腸の中にいる腸内細菌には深いかかわりがあるそう。

「私たちの腸内には100兆個もの腸内細菌が存在しているといわれています。その中で、酪酸を生み出す『酪酸産生菌』と呼ばれる菌が、免疫抑制に極めて重要な役割を果たしていることがわかってきたのです。酪酸は腸内を弱酸性に保ち、良い菌が住みやすい環境をつくるほか、アレルギーを抑える制御性T細胞をつくり、増やしていることも明らかになりました」

 

(イラスト◎小林マキ)
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