猫の視力は人間の7分の1以下
そして、猫の視覚も人間とは異なる特徴を持っています。猫はあまり目が良くないという話を聞いたことがあるかもしれません。
基本的に猫の視力は人間の7分の1以下と、かなりの近視だと考えられています。また人間のように多彩な色を認識することも難しく、赤や緑を見分けることができません。
しかし、猫は暗闇のハンターだけあって、暗い環境での視力は非常に優れています。これは、暗い場所での視覚を司る「桿体細胞(かんたいさいぼう)」が人間の3倍以上あることが関係しています。また網膜の裏に「タペタム(輝板)」という反射板を持っており、これによって網膜を通過した光を反射し、再度網膜を通過させることで、暗闇での視力を向上させています。
そのため、暗い場所ではもちろん、昼間の明るい場所でも人間には認識できない光の反射(微細なホコリなど)が猫にはしっかり見えているのかもしれません。さらに2014年には、猫を含む様々な動物が紫外線を認識できている可能性を示す研究が発表されました。
紫外線を認識できることで、実際にどのような世界が見えているのかはよくわかっていませんが、私たち人間には見ることのできない何かが、猫には見えているのかもしれませんね。
※本稿は『どっちが正しい? 幸せになるねこ暮らし』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。
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