101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがいっぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社)から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。

<100歳の100の知恵 89

<私のしないこと十訓>『世間体は考えず、したくないことはしない』

冠婚葬祭を大事にするのは、世間一般では当たり前のことだと思います。でも私は、とくに親しくもない方や個人的に存じあげていない方のところにまでなぜお香典を持っていくのかと、なんとなく違和感を抱いていました。

ですからいろいろな方が亡くなったとき、お香典を持って駆けつける、みたいなことはしてきませんでした。

そんなふうに常識や世間体にとらわれない私の生き方は、人によっては、自分勝手にうつるかもしれません。

 

「したくないことはしない」と通すのも、自分らしく生きるためには大事なことです(写真提供:photo AC)

 

しかし「したくないことはしない」と通すのも、自分らしく生きるためには大事なことです。義理に縛られ、本意ではないことを無理やり続けていると、結局はストレスから体にも負担がかかります。

嫌われたらどうしよう、変わりものだと仲間外れになったらどうしようなどと余計な心配はせずに、本当に気の合う人とだけ人間関係を続けていけばいい。私はそう考えて、生きてきたのです。

 

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