1. 投資とトレーディングの違いがわからない

投資は「協業」であり、「経営参加」でもある。投資という言葉は、企業価値に対して資金を投じるという意味だ。一方、トレーディングは単純な売買にすぎない。農家からリンゴを仕入れて卸売市場で売るのを、投資とは言わない。

これは安く買って高く売る、ただの取引だ。株の売買を通じて利食いをしたり、不動産の権利書をやりとりして値上がり益を得たりする行為は、投資とは言えない。まずは、自分が投資家なのか、トレーダーなのかを区別することが先決だ。これが区別できないと、多額の授業料を払うことになるかもしれない。

『お金は君を見ている 最高峰のお金持ちが語る75の小さな秘密』(著:キム・スンホ 、翻訳:吉川南/サンマーク出版)

2.売りと買いの基準がない

売りと買いについて、自分の基準を持つべきだ。

人が決めた基準ではなく、あなた自身の基準が必要だ。株式市場で最も馬鹿らしい質問は、他人に売り買いのタイミングを聞くことだ。これは自分の基準がないからだ。基準がないというのは、なぜ投資をするのか、自分が納得できる答えがないという意味だ。こうした人は、タイミングよく買えたとしても、決してお金を稼ぐことはできない。売らない限り利益は実現していないからだ。

3.お金持ちだと思われたい

自分をお金持ちに見せたくて高級車を買ったり、ブランドものの高級バッグを買ったりしている人は、投資をする資格がない。お金持ちに見せたくてお金を使うのではなく、お金持ちになったらお金を使おう。

お金持ちになるまでは、全財産を資産形成のために注ぎ込まねばならない。お金は品位あるところに集まるが、品位と贅沢は違う。自分の財産に比べて過度に品位を保とうとするのは贅沢だ。