生後12か月までのあいだに起きていること
このように、「その言語ならではの音の聞き方を身につける」ということには、声質の違いや、話す調子の違いなど、言語の音の中心的な要素以外のバリエーションには、惑わされないようになることまで含まれます。
なお、生後12 か月くらいになれば、赤ちゃんは話し手が変わったり、話す調子が変わったりしても、同じ単語は同じ単語として聞くことができるようになります。
ほかに「その言語ならではの音の聞き方を身につける」ことのなかには、その違いを自分の母語で区別しないのであれば、そのような音の違いは気にしない、ということも含まれます。
こちらの面についても、母音と子音の両方をひっくるめて考えれば、だいたい生後12か月頃までにはできるようになるらしい。
つまり、必要のない音の区別には鈍感になり、必要な音の聞き分けはよりしっかりとできるようになる、という発達が、生後12か月までのあいだに起こっているのです。