血糖値
また遅い時間ほど血糖値も上がりやすくなる。
食事をすると膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、血中の糖を肝臓や筋肉に貯蔵する。インスリンが効かないと血中にいつまでも糖がある、つまり食後血糖値が高い状態が続いてしまう。
これが老化や病気の大きな原因になるわけだが、「インスリンは朝のほうが分泌されやすく、効きやすい」(農業・食品産業技術総合研究機構上級研究員大池秀明氏)のだ。
「ですから同じ食事内容を朝、昼、夕に摂ったとしても、夕食後が最も血糖値が上がってしまいます」
また空腹時が長く続くと、血糖値の急上昇や体内時計の乱れにもつながる。例えば正午に昼ごはんを食べて、夜22時まで何も食べないとなると、絶食時間は10時間。体が夜の10時を“朝”と勘違いする可能性もあるだろう。
絶食時間を10~12時間設けて朝食をしっかり食べるのが理想形。そしてできれば夕食より、朝食や昼食の比率が高いことが望ましい。
柴田特任教授の調査によると、日本人は朝食と昼食、夕食量の比率が「2対3対5」の割合の人が多いそうだ。せめて「3対3対4」、理想は「4対3対3」の比率という。
「体が休息状態に入るタイミングの夕食量が増えると、代謝できず太りやすくなります。朝食の量が足りなければ、活動量が高い日中に脳も体もエネルギー切れとなる可能性がある」(柴田特任教授)
朝食量が多ければ朝型に、夕食量が多ければ夜型に傾きやすいことも覚えておこう。
必ずしも夜型が悪いわけではないが、朝型のほうがうつ病や不眠のリスクが低下し、肥満になりにくいという報告がある。