良質なタンパク源

また夕食をゼロにするのではなく、消耗した体に栄養素を補給し、疲れた脳や全身の修復に役立たせるために、少なくともタンパク質摂取は意識したい。

良質なタンパク源である納豆やヨーグルトは特にお勧めだ。

納豆には血液をサラサラにするナットウキナーゼという酵素が含まれるので、夕食に摂ることで翌朝の血栓予防になる。

「明け方は体内の水分が少なくなるので血栓ができやすく、実際に心筋梗塞や脳卒中の発症率が高いのですが、ナットウキナーゼの効果は8時間以上持続することが複数の研究からわかっています」(望月氏)

ヨーグルトも良質なタンパク源。空腹時はヨーグルトに含まれるカルシウムの吸収率が高くなるため、夕食を終えて1~2時間してから食べるといい。

就寝後に成長ホルモンが分泌され、筋肉や骨が作られるがその時の材料に役立つという。

また16時~20時はアルドステロンという塩分を体に蓄えるホルモンの分泌が低下しているため、多少塩分を摂っても体外に排出されやすい。

一方で消化に関わる胃や膵臓、肝臓の働きが低下しているため、油分が少なく低カロリー、けれども塩分高めの和食が向いている。

 

※本稿は、『老けない最強食』(文藝春秋)の一部を再編集したものです。

 


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老けない最強食』(著:笹井恵里子/文藝春秋)

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