ルーペは脳が疲れる

テレビCMといえば、ルーペ(拡大鏡)の宣伝もよく目にしますね。有名な俳優が出ていたりして、すごくよく見えそうな宣伝です。

その影響なのか、患者さんから「老眼鏡とルーペのどっちがいいんですか?」と聞かれることがあります。

そもそも老眼鏡とルーペでは使用目的がまったく違います。ルーペの機能は拡大することだけです。

例えば少しぼやけて判別しにくい小さな文字があったとします。これをルーペで拡大して見ると、文字が大きく見えるので、小さいときより判別しやすくなります。

このぼやけた文字を判別する作業は脳で行われます。つまり脳に負担がかかるということです。

ルーペの機能は拡大することだけです(写真提供:Photo AC)

トレーニングとしてぼやけたものを短時間見るのはよいのですが、長時間ぼやけたものを見ていると、ぼやけた画像を脳が処理し続けないといけないので、眼精疲労の原因にもなってしまいます。