生ものは美味しいうちに食べるというのが基本

野菜に関しても、叔母が庭で作っている、穫れたて、食べごろの野菜が優先的に食卓に出される。新鮮であること、美味しいときにいただくことが、なによりのごちそう、というのが伝わってくる。

はんぱに古いものは食べないから、おかずをタッパーに作り置き、というのは見なかったし、冷蔵庫には乳製品と、開封したピクルスのビンと、自家製ドレッシングぐらいしか入っていない。

もちろん買い置きしてある食料がないわけではなくて、むしろそれは日本人の家よりもある。

ガレージのよこには、欧米ならではの食料貯蔵室(パントリー)という小部屋があり、長期保存が可能な食料品はそこにストックされている。豆、穀物、ドライフルーツ、菓子、調味料、ビン詰、缶詰、そしてワイン。小さな棺桶ぐらいある冷凍庫もあって、凶器になりそうな肉の塊も入っている。

週末に人が来るときにはそれを前日から解凍して、一気に料理して、食べてしまう。

貯蔵室は食料でいっぱいだけれど、日々使う冷蔵庫はがらがらというのが面白い。貯蔵できない生ものは、美味しいうちに食べるというのが基本なのだろう。