「(夫は)今回、私がフリーに転身することに関しても、〈うん、もっと広いところに行ったほうがいいよ〉と、気持ちよく背中を押してくれました」

昼間は私の時間。毎日がとても充実して

NHKを辞めると告げたとき、慌てたのは夫です。彼は文化人類の学者で東京工業大学副学長も務めているのですが、もともと24年の3月で定年退職することが決まっていました。

でもその前に、私が突然「フリーになる」と宣言したものだから、自分も定年後の身の振り方を真剣に考えねばと焦ったようで。ひと足早く古巣を離れた私が、目下、夫の相談に乗っているところです。(笑)

とはいえ、夫は以前から「君は、もう少し制約がない場所で仕事をしたほうがいいんじゃない?」と言っていましたし、組織の中で壁にぶつかって、「もうダメだ」と思ったときも、「無理せずに辞めたらいいじゃない」とも言ってくれていた。

ですから今回、私がフリーに転身することに関しても、「うん、もっと広いところに行ったほうがいいよ」と、気持ちよく背中を押してくれました。