認知症の人特有の論理

本人にとっては、実はとても気になっていることであったり、大事なことだったりする場合が多いのですが、「いい加減にして!」は、家族の側が、それほどのことだと認識できないときに発してしまう言葉です。

この言葉は、相手を拒否し、これ以上その言動をすることは許さないという態度を相手に認めさせようとすることにもなるので、注意が必要です。

認知症の人独自の論理を理解するのは難しいのですが、健常者の論理で考えてしまうと、なぜそうした言動をするのかがわかりません。「ふざけないで!」は、そのために出てしまう言葉なのです。認知症の人特有の論理を理解しようと考えてみることが必要です。

 

※本稿は、『認知症心理学の専門家が教える 認知症の人にラクに伝わる言いかえフレーズ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです


認知症の人にラクに伝わる言いかえフレーズ』(著:佐藤眞一、島影真奈美/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

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