人は記憶を作り出す
私たちは、いろんなことを経験したとしても、ある特定の偏った考え方をもちがちだ。
自分独自の考え方・ものの見方を通して、その経験をとらえるからだろう。
そして、その考え方・ものの見方というのは、自分のライフスタイルに沿ったものになっている。もっといえばそのライスタイルを強化する方向に活用することもあるくらいだ。
人は記憶を作り出す。現象をライフスタイルに合わせて解釈する。合わないものは記憶から排除することもある。合ったものを受け取る。受け取れたものだけを記憶する。
写真のように記憶するわけではなく、なかったものをあった、あったものをなかったと言い出したりする。
『人間知の心理学』より
※本稿は、『超訳 アドラーの言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです
『超訳 アドラーの言葉』(著:岩井 俊憲/ディスカヴァー・トゥエンティワン)
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「自らを受け入れ、運命を切り拓け。」
「何を与えられて生まれてきたかではなく、
与えられたものをどう生かすかが大事なのだ。」
アドラーの言葉をわかりやすく「超訳」した名言集が登場!
出典=『超訳 アドラーの言葉』(著:岩井 俊憲/ディスカヴァー・トゥエンティワン)
アルフレッド・アドラー
オーストリアの精神科医、精神分析学者、心理学者
1870年、オーストリア・ウィーン郊外に生まれる。1895年、ウィーン 大学医学部を卒業後、眼科医、内科医を経て精神科医に。1902 年、フロイトの招きに応じ、共同研究に携わる。1911年、フロイトと 袂を分かち、アドラー心理学を確立していく。1916年、第一次世 界大戦に軍医として従軍、共同体感覚こそ重要だと気づく契機に。1926年、初のアメリカ講演。以後、ヨーロッパのみならずアメリ カでも人気を博す。フロイト、ユングと並んで心理学三大巨頭の一人。教育や自己啓発など他分野にも大きな影響を与える。そのため、「自己啓発の祖」とも言われる。
岩井俊憲
ヒューマン・ギルド代表
1947年栃木県生まれ。早稲田大学卒業後、外資系企業の管理職などを経て、1985年、アドラー心理 学の普及を目的にヒューマン・ギルドを設立。主な著書に『マンガでやさしくわかるアドラー心理学』シリーズ(日本能率協会マネジメントセ ンター)、『働く人のためのアドラー心理学』(朝日文庫)、『みんな 違う。それでも、チームで仕事を進めるために大切なこと』(ディス カヴァー)など67冊に達する。