「メタ認知」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「メタ」とは「高次の」という意味で、つまり認知(記憶、学習、思考など)を、高い視点からさらに認知することを指します。三宮真智子大阪大学・鳴門教育大学名誉教授によれば「メタ認知は自分の頭の中にいて、冷静で客観的な判断をしてくれる<もうひとりの自分>。活用次第で頭の使い方がグッとよくなる」だそう。先生の著書『メタ認知』をもとにした本連載で、あなたの脳のパフォーマンスを最大限に発揮させる方法を伝授します!
ロングスリーパーだった私
著者の母は、勉強にはうるさくないものの生活時間についてはけっこう口やかましく、健康のために早寝早起きをするよう、毎日言い続けていました。
私は血圧が低く、早起きが苦手である一方、宵っ張りというタイプで、子どもの頃から常に注意を受けていました。
「この子に早寝早起きをさせることは無理」と悟った母は、今度はせめて睡眠時間を長くとるようにと言い始めました。就寝が遅くなった翌朝は、いつまでも寝かせておいてくれましたので、私にとっては大助かりでした。
実は、私はロングスリーパーであり、睡眠不足にとても弱かったのです。しかも眠ることが大好きときており、就寝中にさまざまな夢を見ることも楽しみの一つでした。