睡眠と頭の働きの関係に気づいて

こうした体質や好みの問題とは別に、私はある時から、睡眠と頭の働きの関係に気づき始めました。

睡眠不足だと、まるで頭の中に霧が立ち込めているような状態で、頭が悪くなったように感じるのです。逆に、しっかり睡眠をとった翌日は、頭の中がすっきりと晴れ渡り、記憶力・思考力がよくなるという具合に、頭が活発に働いてくれるような気がするのです。

『メタ認知-あなたの頭はもっとよくなる』(著:三宮真智子/中央公論新社)

この頭の働きの違いは、授業中にいきなり指名されて先生の質問に答える時だけでなく、中間テストや期末テストなどの定期テストの時にも感じました。テスト勉強が少々準備不足であっても、前日にしっかり睡眠をとっておけば、何となく答えられるのです。

覚えるべきことをまったく覚えていない場合、完全に暗記を必要とする問題には無理でしたが、考えることで何とかなる数学のような科目では、睡眠の効果は歴然としているように思えました。