「蜻蛉日記」の著者の名は
ということで、あらためて「政子さんの名前は何ですか?」と聞かれれば、やはりさっぱり分からない。資料が残ってないのです。
前回の記事でも書きましたが、平安時代にさかのぼれば、貴族の女性だろうと、その名前はよく分からないのです。
たとえば『光る君へ』に登場中の財前直見さん演じる藤原兼家の妾・寧子。『蜻蛉日記』の作者とされ、一人息子の道綱を溺愛していますが、「右大将道綱の母」なんて呼ばれています。
『更級日記』の作者も「菅原孝標の女」などと呼ばれている。
実際には「*子」という名前があったとは思うのですが……。