兄は母親を支える立場になることも
心理的に見ると、兄弟は、異性の親である母親の愛情を求めて激しい競争を繰り広げます。
兄は「初めて生まれてきた男の子」なので、母親の寵愛(ちょうあい)を受けやすくなります。一方、弟は「あとから生まれてきた可愛い男の子」なので、母親に世話を焼かれる機会も増えるでしょう。
母親が小さい弟につきっきりになるのは仕方のないことですが、それを見た兄は激しく嫉妬するのです。
第一子の特徴として、兄は早々に自立します。また、しっかり者になりやすいため、母親も何かと兄を頼り、ときには母親の理想の「パートナー」になることもあります。
思春期に入り、母親と距離を置くようになっても、何かと母親を心配して支えることもあるでしょう。
また、父親と母親との心理的な距離が空いている場合は、妻が夫を頼るように、母親が兄を頼ることも珍しくありません(これは兄×妹の場合も同じです)。
その場合、弟としては、いつまで経っても子ども扱いされることに不満を抱き、母や家から距離を置くケースもあります。