紫苑さん「節約は、どんなところにお金を使い、また使わないかを考えるゲーム」(写真:『73歳、月5万円でますます快適! 「ちょうどいい」を自分で創る ごきげんプチプラ生活』より)
2024年1月に、年金額が昨年度から2.7%引き上げられましたが、物価高もあり、将来に備えてお金を貯めたくてもなかなか貯まらない…と悩む方も多いことでしょう。そこで今回は、年金月5万円でも楽しく暮らすブロガー・紫苑さんに、節約術やお金との向き合い方を教えていただきました。紫苑さんいわく「節約は、どんなところにお金を使い、また使わないかを考えるゲーム」だそうで――。

「プチプラ節約生活」の定義

ここで「プチプラ節約生活」の定義、というか、わたしが大切にしていることをはっきりさせておきたいと思います。わたしの節約生活のコンセプトをまとめると次の三つになるでしょうか。

(1)健康は一番の節約です。

これは何度繰り返してもいいことだと思っています。お金を貯めても、そのために健康を損なっている人が多いと気づきました。それにもかかわらず、これまでの節約には「健康」に関する記述がほとんどなく、それはわたしにはとって大きな懸念として残ったからです。

(2)プチプラ節約は知的ゲームです。

節約は、どんなところにお金を使い、また使わないかを考えるゲームです。

あまりムキになってやるより「遊び感覚」を入れながら、ゆる~くやるほうが楽しく長続きします。

(3)プチプラ節約は効率のいい、自分でできるお金稼ぎです。

「足りないお金は外で稼ぐ」は、これまで当然の考えでした。しかし外での仕事はストレスも多く、そのために心身を病んでいくケースもあります。

それを考えると、外で稼ぐ以上に1万円、2万円でも「楽しく節約」できる節約法は、わたしには合っていました。

また今ではSNSを利用して、家にいても稼げる可能性は大きく広がっています。

わたしにとって節約とは、お金を貯めることより、より少ないお金で不安、健康、満足、いかに自分を豊かにする暮らしができるかを考える知的ゲームになっていました。

最初は、衣食住の面でいかにお金を使わないかに腐心していましたが、いつのまにか、それが習慣になり、習慣からはずれると気持ち悪くなるほどです。

この3年、物価高のなかでもあまり変わらない金額で、より充実した生活をすることができたのは、先の三つに加えて、新たな定義=解釈、より豊かになった自分を見つけることができたからだと思っています。